クラミジアに感染してクラミジアが膣から上行すると、子宮頸管炎や子宮内膜炎、卵巣炎、卵管炎、骨盤腹膜炎などを起こします。

しかし、卵管炎や子宮内膜炎を起こしていても気がつかないことも多々あります。外陰部のかゆみや排尿痛も特にありません。
卵管炎の多くは不妊症の原因になったり、子宮内膜炎は流産や早産の原因となったりします。
卵管の内腔にクラミジアによる炎症が起きると、輸送機能が低下するので、受精卵が子宮内に運ばれずに卵管内で着床して子宮外妊娠になることもあります。
繰り返す炎症によって、卵管内腔や卵管の周囲に癒着ができて、卵管が狭くなったり卵管が閉塞して精子がスムーズに通過できなくなり、受精できなくなります。
クラミジア感染は、このようなメカニズムで不妊症や子宮外妊娠を招きやすくなります。

肝臓にまでクラミジアが侵入すると、慢性的にお腹の上の方が痛くなります。この腹痛は、肝臓と横隔膜の間にバイオリンの弦のように癒着が起きることが原因です。
時には激しい腹痛を訴えて救急車で救急病院へ搬送されるというケースもあります。上腹部痛と言うことで、胆のう炎と誤診されることもしばしばあります。

肝周囲炎

肝周囲炎の典型例では下腹部痛に伴って右季肋部に激しい痛みがおきます。右季肋部と言うのは、右のわき腹のあたり、肋骨の下の方のお腹の中と思うと良いでしょう。

腹痛と言うことで、まずは内科で検査が行われますが、内科の医師が診察をしたのではすぐに原因が判らないこともあります。
若い女性が腹痛を訴えていて性交後2~3週間の場合は、内科だけではなく婦人科もある病院に搬送してもらうのがベターです。

軽症の肝周囲炎の場合は内服薬で治療できますが、重症の場合は入院して点滴を行って治療しなければならないこともあります。
骨盤内にクラミジアの感染を伴ってることや、血液中にクラミジアの抗体が高いことからクラミジアが原因であると診断されます。

骨盤腹膜炎

骨盤腹膜炎を起こした場合も、激しい腹痛がおきます。骨盤内には子宮や卵巣や卵管があり、これらの表面は骨盤腹膜と言う薄い膜で覆われています。
この膜が炎症を起こして、寒気を伴う発熱や吐き気、お腹が張るなどの症状がでます。また、強い下腹部痛や慢性的な便秘や下痢なども症状としてあげられます。
炎症を起こしたところから、膿が出てそれが子宮と直腸の間のくぼみ(ダグラス窩)に溜まって膿瘍となることもあります。